かくかくしかじかを読む
先日、今評判の漫画
『かくかくしかじか』東村アキコ著を4巻読んだ。
美大の受験や塾の先生とのやり取りが軽妙なタッチで
描かれている作品だ。
もう40年近く前の自分のことを思わず考えてしまう。
私の周りには美大受験の、なんの情報もない状況で、一浪したので
今の情報の溢れている現状は隔世の感がある。
私は新聞配達をしながら受験に臨んだのだが、今思うとがむしゃらに前を向いて
突き進んでいた自分をこの漫画は思い起こさせる。
東京の国立で新聞配達をしていたら、一般家庭から高校の音楽の時間で聞いた
邦楽の『鹿の遠音』が流れて来たのを今でも鮮明に思いだす。
この漫画では、作者の実体験であるようで、日高先生も実在の人物である。
作者が、その先生に引け目を追っている場面がしばしば出てくる。
青春時代の葛藤と、先生への思いが、入り交ざった作品だ。
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