『花鳥の夢』を読む
著者は山本兼一さんだが、
『利休にたずねよ』の作者でもある。
『等伯』 上、下巻 の 安部 龍太郎
の本の感動のまま読み進めたの
だが・・・。
こちらは永徳の内面の葛藤を中心に
描いている。
初めの等伯の妻になる きよ に
永徳が惚れてしまうところは少し
納得のいかない部分だ。
等伯とのライバル心を全面に
出したかったのだろうが、
はたしてきよがほんとうに絵描き
だったのか疑問だ。
『等伯』の本とは別物と考えれば
それで良いのだろう。
山本さんは日本画の知識が豊富
で、あたかも狩野永徳の横でレポート
しているように文章を書いている。
すごいものだと感心する。
実際残されている永徳や等伯の
作品もすごいものだ。